【本】史上最強の哲学入門
「史上最強の哲学を知りたいか」
おすすめ…★★★★☆
ジャンル…哲学、教養
飲茶(やむちゃ)
【あらすじ】
難しそうな学問を、噛み砕いた言葉で、ひたすらわかりやすく解説した本(『哲学的な何か』シリーズ)が大好評の、飲茶氏による書き下ろし哲学ガイド。
カバーイラストに、『グラップラー刃牙』シリーズで絶大な人気を誇る板垣恵介氏を起用し、「真理」「国家」「神」「存在」といった、哲学の永遠のテーマを、哲学者=知の格闘家たちが、熱く激しい議論を繰り広げた物語として読む。
図解や写真を多用し、「哲学」ってどんなものか知ってみたい人、今まで、「哲学」に何度も挫折してきた人も、これでハマる哲学入門の決定版。
【感想】
子供の頃から、「世界はどうして存在しているのか」「人間は死んだらどこへ行くのか」そんなことばかり考えていた。
よって世界の真理を探求するという哲学という分野に興味を持つことは自然であるが、いかんせん哲学と言うと「無知の知」やら「我思うゆえ我あり」といった小難しい言葉が並び初学者にとっつきにくい学問となっている。
そんな哲学初心者や挫折した人に適したものがこの本書。
古代ギリシア〜現代までの主要な哲学者とその思想を簡単に説明してくれているので、まずはこの本を取っ掛かりとして学習すると良い。
本書では教科書でよく見かけるソクラテス、プラトン、アリストテレスと言った名だたる哲学者たちの教えを現代の言葉で理解することが出来る。そして哲学は歴史と同じように時代の変遷と共に覚えておくのが良い。
たとえばプロタゴラスの考えは「人それぞれ価値観が違うんだから論争なんてしないでおこう」というような、非常にリベラルで現代人の価値観に照らし合わせれば良いことのように思える。
しかし、そういったなあなあ主義が政治の堕落に繋がり、その後「みんなそれぞれでいいで終わらせるんじゃなくて真理を懸命に探求し続けるべきだ!」というソクラテスのような厳格な哲学者が生まれる。
この本では世界の真理を巡り様々な哲学者たちが先人の考えを踏襲しよりよい考えを取り入れて学問を発展させていくという流れが非常に分かりやすく書かれている。
また、哲学者だけでなくルソーやアダムスミスなどの経済に深く関連のある人物についても記されているので当時の経済思想の簡単な流れをつかむことができる。
文書も砕けていて読みやすいので哲学にちょっとでも興味のある人は読むべし。
(ただしページ数多い。4000ページ超え!)
本書は西洋哲学のみ取り扱っているが、東洋哲学バージョンももちろんある。
【史上最強の哲学入門】